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ジャニヲタが読む『推し、燃ゆ』〜ヲタクに刺さるフレーズ5選〜

すみれです。

(推しの真似をしてみました)

 

21歳の若き才能が芥川賞を受賞し、世間を賑わせている『推し、燃ゆ』。当然ヲタクですので、読まずにはいられませんでした。

 

少し前に「『推し、燃ゆ』って知ってる?」という会話をヲタクの友人としていたところで、それから間も無く賞をとってしまったもんだから「賞!とったよwww」とLINEがくるほど、私の中でも“アツい”作品でした。

 

 

推し、燃ゆ

推し、燃ゆ

 

 

 

では、実際読んでみてどうだったのか。

ジャニヲタはジャニヲタらしく、「ヲタク」の視点から読書感想文をまとめたいと思います。 ヲタクに刺さった5つのフレーズとともに。

 

直接的な「ネタバレ」はないけれど、どんな内容か楽しみにしている方、なんの前情報もなく読みたいという方は、どうか作品を読み終わったあとに是非いらしてください。

 

 

ヲタクに刺さったフレーズ 5選

この小説の中では一番のお気に入り、推しているメンバーのことを「推し」と表現しているけれど、われわれジャニヲタ界では「担当」というのが一般的。ですので、詳しく触れる時は「担当」「自担」と表記したいと思います。

長年ジャニヲタをやっている者として、胸にグサグサと痛いほど刺さってくるフレーズがたくさんありました。その5つをご紹介します。

 

推し、燃ゆ 宇佐見りん

 

1、「推しは命にかかわるからね」

女子高生2人の言葉に、「ああ、わかる」と言ってしまいました。

“自担”(=推し)は我々ヲタクの日常生活を大きく左右させる。飛び上がるほど嬉しい自担の仕事が決まって、自分の事以上に喜んで道をスキップしたくなったり、「チケットをご用意することができませんでした」と言われて、1cm先も見えないほど目の前が暗くなったり。そういう、人から言わせれば「些細なこと」が、わたしたちにとっては最重要事項になっているんだよなぁって、頷くことしかできませんでした。

 

2、「愚問だった。理由なんてあるはずがない。存在が好きだから、顔、踊り、歌、口調、性格、身のこなし、推しにまつわる諸々が好きになってくる。」

主人公あかりが、姉に「なんで好きなの」と聞かれたあとの感情。そう、理由なんて無いのです。「好きだから、好き」なんだもん。自担への気持ちは、言葉で表せるようなものではない。初めはもちろん「顔が好き♡」とか「演技が上手♡」とかから入ったんだと思うけど、何年もずっと好きでいるともう特別な理由なんてなくたって「好き」ってなってしまうもの。息をするのと同じような感覚。

特別大きくない目も、鈍臭い走り方も、主役級のお洋服ぜーんぶまとめて着ちゃうところも、妄想でテンション上がってキモヲタのようになる話し方でさえも、自担ならすべて愛おしいと思えるのです。(誰のこと言ってるんだ)

 

3、「推しの見る世界を見たかった」

“推し方は十人十色。”という文があるように、いろんな担当がいます。同じ担当(同担)同士でも、向いているベクトルが違うことは多々ありますよね。

・自担のことはプライベートも含め可能な限り全て知りたい人

・プライベートには興味がなく、出る作品だけが好きな人

・作り出されたアイドル像そのままに恋する人、通称“リアコ”

・たまに映るTVを見てカッコいいなと思う人

・現場(=ライブ、舞台)に命を賭ける人

などなどなど…。

 

小説を読みながら、自分はどのタイプなんだろうって自己分析するのが面白くて、ちょっとドキドキしました。なんだか、「あかりと一緒だったらどうしよう」と思う自分がいて。でも結局、わたしも主人公あかりと同じ。自担の作品も、自担の人格自体も、全部全部まるごと好きでいたいタイプなんだよな、って改めて認識した気がします。

 

4、「推しを推すことがあたしの生活の中心で絶対で、それだけは何をおいても明確だった。中心っていうか、背骨かな」

この、潔い、でも同時に危険度の高い表現が、ヲタクの脆い部分を表していてドキッとしました。ライブに行くことが楽しみで仕事やアルバイトをしてる人、たくさんいますよね。わたし自身もそうです。もちろんそれがモチベーションになることは凄く良いことです。自担からキラキラパウダーをもらって、またそれが生きる活力になるからね。 でも、それが度を超えたら。それが生活の全てになってしまったら。主人公あかりにとっては、推しが炎上したことで背骨を失ってしまうので、その姿を想像するととても辛かったです。

 

5、「推しを推さないあたしはあたしじゃなかった」

ああ、究極の重い表現だなってゾッとしました、率直に(笑)!

「推す」ということ自体が目的になってしまい、そして推していなければ“自分”では無くなってしまう。こうなったら、もうその“推し”が好きかどうかなんて関係なくて、「推す」ことだけに執着してしまっているような…。でも、そういう感情ってヲタクをしている人にはいつでも隣り合わせにあるかもしれない…。そんな恐怖を感じました。

 

わたしは、楽しくてバカなヲタクでいたい

「ああ、わかる」「ここは同じ」「これは違うな」と自問自答しながら読んでいたら、あっという間に読み終わっていました。そして、この作品の受け取り方は、それこそ十人十色。ヲタクの数だけ、解釈の仕方があると思う。

 

あかりに聞きたいのは、「推していて楽しかった?」ということ。

全編を通して、あかりにはあまりそれが感じられなかった。「生きることの全て」ではあるけれど、推していることで自分を確立することに必死になっている。それが、とても痛々しかった。色で例えるなら、この小説はずっとモノトーン。そんな風にわたしは解釈しました。

 

わたしは今、ヲタクをしていて楽しいです。

自担の一言に一喜一憂して、現場が決まれば仕事も頑張れて、「ああ現場だから痩せなきゃ!」って燃えたり、「あの服現場に着て行く!」って散財したり。日々の生活を、さらに彩ってくれるものだから。

万一スキャンダルが起きたら朝も起きられないし、幽霊のようになるかも。(起きられなかったことあるし、声を上げながら人知れず泣いたこともある)そういう「危うさ」みたいなものを抱えながらヲタクは生きているし、あかりみたいなことになってしまう可能性もゼロではありません。

 

でも、それでも。

嫌なことは忘れてしまう、バカで幸せなヲタクでいたいなって、今は思います。